また骨を調べてみると、ネコは非常に高タンパクな栄養に富んだ食事を摂っていました。
このことから、ネコは丁重な看護や世話を受けており、中央アジアにおけるネコの飼育が予想よりずっと以前に始まっていたことが示唆されています。
■シルクロードで飼育された初のネコ?
見つかったネコの骨は、頭蓋骨と上半身の一部、脚の骨が4本と椎骨が4つです。
3DスキャンとX線分析の結果、骨には複数箇所の骨折痕跡が見られましたが、すべて治癒していました。分子レベルの解析では、ネコの食生活も明らかになっており、同じ遺跡から発見された犬や他のネコの骨に比べて、高タンパクな食事を摂っていたようです。
また、一般的なネコは死期が近づくにつれて歯が抜け落ちていきますが、このネコには歯もしっかり残されていました。栄養状態が優れていた証拠です。
こうした点から、ネコは怪我をした後、何者かに引き取られ、丁寧に看護されたことが伺えます。
研究主任のアシュレイ・ハルダ博士は「ネコの骨が見つかった場所はシルクロードに当たり、そこを通った遊牧民に引き取られた可能性が高い」と話します。
最も有力なのは、「オグズ族(Oghuz)」と呼ばれる遊牧民です。彼らは同時代のカザフスタンに暮らし、10世紀頃になると南下していきました。
一方で、オグズ族は、家畜として有用な動物以外は飼育しなかったことで有名です。犬は家畜を見張ることができるので飼われていましたが、ネコは家畜としては役に立ちません。
それにもかかわらず、ネコを大切に世話したのは不思議なことです。怪我をしたネコを放っておけなかったのかもしれません。
人とネコの共生の歴史は古く、4000年以上前のエジプトやトルコ付近で始まったと言われます。
しかし今回は、シルクロードで飼育された個体として初めて発見されたネコであり、中央アジアでのネコの飼育が普及する最初期の出来事だったかもしれません。
研究の詳細は、7月9日付けで「Scientific Reports」に掲載されました。
The earliest domestic cat on the Silk Road
https://www.nature.com/articles/s41598-020-67798-6
https://nazology.net/archives/64552
エサのネズミが肥えてて栄養満点だったんだな
エジプトとも交易やってるだろうからもっと遡れると思うけど
ネコは農耕系民族に共生して勢力を増した。
ネズミとるから。
中央アジアでは遊牧が主産業で、犬が共生関係になったのが早い。
家畜の番犬。
ただ、ペルシアなんかは農耕系民族だからネコとの共生は比較的早かったろうね。
もしかしたら犬猫より先に人類と共生して現在も繁栄してるのは、蜜蜂。
証拠が出てこないだけで何万年も前から飼ってるよ
農耕民が猫を飼うのは単に愛玩動物と言う訳じゃない