Can CBD soothe mourning elephants? A Polish zoo is about to find out | Live Science
https://www.livescience.com/stressed-elephants-cbd-cannabis.html
Marijuana test for stressed-out Warsaw Zoo elephants
https://phys.org/news/2020-08-marijuana-stressed-out-warsaw-zoo-elephants.html
ワルシャワ動物園では4頭のゾウが飼育されていましたが、2020年3月にゾウの群れでボスを務めていたエルナというゾウが死んでしまい、 ゾウの群れは3頭になってしまったとのこと。
最も年長だったエルナの死は群れの若いゾウにとってショックな出来事だったようで、3頭のゾウはエルナが死んで以来、ストレスの兆候を示しているそうです。
そこでワルシャワ動物園では、ゾウに大麻の抽出成分であるカンナビジオール(CBD)を投与することでストレスを緩和するプロジェクトを行うことを決めました。
CBDはセロトニンやドーパミンといった神経伝達物質の産生を刺激し、抗炎症効果・抗不安効果・鎮痛効果などの薬効があるとされており、
医療目的での使用や健康食品の含有物として流通しています。
プロジェクトを担当する獣医のAgnieszka Czujkowska氏は、「今回のプロジェクトはおそらく、この種のゾウに対する取り組みとしては初めてのものです」とコメント。
すでに医療用大麻はイヌやウマに対して投与されているそうですが、ゾウに対してCBDが投与されたケースはないそうです。
動物園関係者によると、ゾウはストレスを感じやすい一方で飼育員が目を離さずに観察することが簡単であり、CBDのような薬物を投与する試験の対象として適しているとのこと。
CBDは天然由来の薬効成分として注目を集めており、不安やうつ病、がんの治療などに役立つといわれています。
大麻といえば向精神効果や依存性が注目されますが、大麻の向精神効果はテトラヒドロカンナビノール(THC)という物質の作用であり、
CBDには向精神作用などの副作用がないため、薬物規制に関する国際的な規制はありません。
また、日本でも規制の対象外となっており、麻の茎と種から抽出されたCBDが流通しています。
今回のプロジェクトでは、3頭のゾウに対して高濃度のCBDオイルがエサなどに混ぜられる予定です。
Czujkowska氏はCBDが多幸感や内臓への有害な副作用を起こさないだろうと考えているそうで、
「これはストレスと戦うための、薬物といった既存の方法の代替策を見つける試みです」と述べました。
ワルシャワ動物園ではゾウのふんやだ液、血液サンプルからストレスによって分泌されるホルモンであるコルチゾールのレベルを測定し、
CBDの投与後に再びコルチゾールレベルを測定し、CBDの効果を確かめるとのこと。
CBDは1日に2~3回のペースで継続的に投与されるそうで、研究チームが最終的な結果を出すまでには約2年間にわたる研究が必要だとCzujkowska氏はコメントしました。
https://gigazine.net/news/20200912-marijuana-test-soothe-mourning-elephants/