Locally-curved geometry generates bending cracks in the African elephant skin | Nature Communications
https://www.nature.com/articles/s41467-018-06257-3*
Why Do Elephants Have Wrinkled Skin? New Study on Cracks Solves Old Mystery | Inverse
https://www.inverse.com/article/49479-why-do-elephants-have-wrinkled-cracked-skin
研究を主導したジュネーヴ大学のマイケル・ミリンコヴィッチ氏の研究室では、地球上の多様な生命における発達および進化のメカニズムについて研究しています。中でもミリンコヴィッチ氏は生物の形態を形成する過程に興味を持っており、2013年には「ワニの顔の皮膚は、冷却された磁器にヒビが入るのと類似したプロセスにより形成されている」という研究結果を発表しました。それ以降、ミリンコヴィッチ氏は他の生物の皮膚形成の過程を研究することにし、そこでアフリカゾウの皮膚に深いシワが形成される過程に関する研究を開始したそうです。
研究チームは顕微鏡による観察とコンピューターモデリングを駆使し、アフリカゾウのシワがどのような機能を持っているのかを分析しました。ミリンコヴィッチ氏は、「一見するとただ乱雑にシワが寄っているだけに見えるアフリカゾウの皮膚ですが、精査するとそれぞれの亀裂が非常に細かいシワによってつながり、複雑なネットワークを形成していることがわかりました」と語っています。
アフリカゾウのシワは微小なひび割れのネットワークによってつながっており、雨が降って水が皮膚に触れると同時に、水路のように皮膚全体に水を行き渡らせる役目を果たすとのこと。「この美しいシワのパターンは湿った泥が皮膚から落ちるのを防ぎ、滑らかな皮膚よりも5~10倍もの水分を皮膚全体に拡散させて保持することができます」とミリンコヴィッチ氏は述べ、アフリカゾウのシワは気化熱によって効率的に体温をコントロールするのを手助けしているとしています。
乾燥したアフリカの大地では、時々降る雨から得られるわずかな水分を最大限に生かす必要があります。そのため、アフリカゾウが泥を浴びているのは単に遊んでいるだけでなく、過酷な環境から身を守るために水分を皮膚に行き渡らせるという意味合いを持っています。肌に泥を塗りたくって水分を保持すると同時に、過酷な太陽や寄生虫から身を守っているとのこと。
同じゾウであっても、アジアゾウの皮膚はアフリカゾウの皮膚ほど深いシワが刻まれておらず、特徴さえ知っていれば両者を簡単に見分けることが可能。研究チームは科学者や博物館から提供された皮膚のサンプルを調べることで、アフリカゾウのシワを形成しているのは、皮膚の最も外側の角質層であることを突き止めました。
研究チームが皮膚形成の過程を調べたところ、アフリカゾウのシワは皮膚が収縮することによって刻まれるのではなく、皮膚が表面積以上に伸びることで屈曲してできあがることがわかりました。コンピューターモデルによる解析で、若いアフリカゾウは成長するに従って皮膚の表面に曲げる力がかけられ、深い亀裂が刻まれることを研究チームは突き止めたそうです。アフリカゾウのシワは非常に硬く角質化が進んでおり、人間の爪や髪の毛のようにケラチンが豊富に含まれています。
この発見により、「なぜ生まれたばかりのアフリカゾウの赤ちゃんには、深いシワがないのか」という謎も明らかになりました。赤ちゃんゾウの皮膚はまだ柔らかく、深いシワが刻めるほど角質化が進行していません。成長と共にアフリカゾウの皮膚の表面は硬くなっていき、サバンナを生き抜くために必要なシワが増えていくのです。
アフリカゾウにだけ深いシワがあり、アジアゾウにシワがない理由は生息する環境によって説明できるとミリンコヴィッチ氏は語ります。アジアゾウは湿潤な気候の地域に生息しているため、シワがなくても十分な水分を得ることができるとのこと。一方で、水分が少ない状況で体から効率的に熱を逃し、暑さに対処する必要があるアフリカゾウには、皮膚のシワが非常に役立ちます。
続きはソースで
https://gigazine.net/news/20181008-why-elephant-have-wrinkled-skin/
既に>>3で書かれていた。
薄いとこもないと皮膚呼吸がやばいだろ