賢いことで有名なこのカラスは、人間を除き、独自の道具を製作することが知られている数少ない動物種。彼らは、植物の葉や茎、枝を使って数々の道具を作り、それらを巧みに利用して地中の虫や枯れ木の中にいる獲物を捕らえるのだ。
英セントアンドルーズ大学(University of St Andrews)生物多様性センター(Centre for Biological Diversity)の研究員、バーバラ・クランプ(Barbara Klump)氏は、「この鳥が生息しているのは、ペーパーバークの木やさまざまな種類の低木や灌木が多数存在する乾燥林」であるとしながら、「そのような環境において、彼らは適切な材料をどのようにして見分けているのだろうか。森林には非常に多くの選択肢があるため、彼らが自分の必要としているものを具体的に把握していることは明らかだ」と続けた。
カラスがフックを作る際に好む植物については、茎や枝の部分が丈夫で変形しても割れにくい性質を持つ特定の顕花植物であることが、過去の研究ですでに示されていた。
クランプ氏とセントアンドルーズ大のチームによる今回の実験では、ニューカレドニア原産の植物数種類が用いられた。実験では、過去の研究で判明しているカラスが好む植物とそれとよく似た葉を持つ植物とを同時に与えた。その結果、カラスは植物の違いをしっかり把握している様子で普段好んで使う植物を高い頻度で選択した。これはある程度予想された結果だった。
■非常にうるさい好み
次の実験では、両方の植物から葉を取り除き、まったく別の植物の葉に差し替えた。ところが、カラスは惑わされることなく、前回と同様に好みの植物をしっかりと選択した。
この結果についてクランプ氏は、「葉の方が目に付きやすいので、カラスはまず葉を探し、その次の第2段階として茎を見るのだろうと、当初は大まかに考えていた」と述べ、「実際、カラスは葉を見分けた。しかし、今回の実験で明らかになったのは、カラスが注目する最も重要なものが茎であるということだ。非常に好みがうるさいということだろう」と指摘した。
オーストラリアの東約1500キロに位置する仏領ニューカレドニアに生息するカラスは、くちばしが届かない場所にいる獲物を捕らえるための道具を巧みに使う。このことは、長きにわたって鳥類学者らを感心させてきた。
カラスが持つ一連の技能は遺伝によるものか、それとも社会的相互作用を通じて「学習」したものかをめぐる議論は今も続けられている。しかし、クランプ氏はカラスの利口さがどちらに分類されるかに関しては特に気にしていないと話す。
「カラスは生息する環境に実にうまく適応しているとともに、道具の利用や特定の植物を念入りに選ぶことなど、特性を進化させてきたことは明らかだ。環境との相互作用についても多くのことを知ることができる」
「多くの問題を解決できるという点から見ても、カラスの知能が高いことは疑うべくもない」
実験について記した研究論文は、英国王立協会(Royal Society)の専門誌バイオロジー・レターズ(Biology Letters)で発表された。(c)AFP
http://www.afpbb.com/articles/-/3210119
くちばしだけで作る器用さ
設計図どうしたの
誰におすわったの
犬にはこのような道具作りは教えても無理
俺よりも上
評価
見たことない例えば日本産の草で似たようなのなん種類かあげてみて経過観察したらいいのに
人間の手強い敵になってただろう