メス親がオスなしで”処女懐胎”するので、生まれてくる子どもは遺伝的にメスのクローンとなります。
一方で、通常は有性生殖をする動物が異性を必要とせず単体で子どもを作る単為生殖をするときは、まわりに交尾相手がいないときの最終手段だと考えられてきました。
無性生殖では子孫の遺伝的多様性が乏しく、病気などに対して脆弱になるからです。
しかし最近、米シカゴにあるシェッド水族館(Shedd Aquarium)にて、メスの「トラフザメ(学名:Stegostoma fasciatum)」が、同じ水槽内に健康で繁殖力のあるオスがいるにもかかわらず単為生殖をしていたことが明らかになりました。
サメの単為生殖は過去に例がありますが、いずれも近くにオスがいない条件に限られています。
研究の詳細は、2022年12月12日付で科学雑誌『Journal of Fish Biology』に掲載されました。
シカゴ・フィールド自然史博物館(Field Museum of Natural History)の生物学者で、本研究主任のケビン・フェルドハイム(Kevin Feldheim)氏は「サメで単為生殖が起こることは数年前から知られていました」と話します。
たとえば、オーストラリアの水族館では2016年に、同じトラフザメのメスが単為生殖で3匹の子どもを孵化させたことが報告されています。
このメスは何年間もオスと隔離された状態で飼育されていました。
確かに驚くべきことではありますが、身近にオスがいないのなら自力で繁殖するより他に仕方ありません。
生物の最終目的が”子孫繁栄”であることを踏まえると、理解はできるでしょう。
しかし、今回報告されたケースはそれと事情が違います。
すぐ側に元気なオスがいたにもかかわらず、メスだけで子どもを残したのです。
トラフザメは絶滅危惧種に指定されているため、研究者も注意深くその生態を調査し、保護活動を進めてきました。
シェッド水族館では、床から天井まである巨大な水槽スペースで、トラフザメを含む様々なサメを飼育しているという。
同館のリーズ・ワトソン(Lise Watson)氏は「2004年にトラフザメの繁殖が成功し始めたので、どのサメが子どもの親であるかを確認するための遺伝子検査を開始しました」と話します。
2008年、ワトソン氏らは水槽内にトラフザメの卵の塊があるのに気づき、安全に孵化させるため別の小さな水槽に移動させました。
そして、新たに誕生した子ザメのDNAを解析したところ、予想外の結果が判明します。
なんと、子ザメは元の水槽内にいたどのオスのDNAも受け継いでおらず、ただ卵を産んだメスとだけ合致したのです。
詳しくはリンク先
ナゾロジー
https://nazology.net/archives/119188
それで数ヶ月で死ぬのは変だろ
ということだな
全ての女性に愛されてしまう
オスの価値ってなんなんだろうね。